世界中で医療技術、サービス、ソリューションを提供するメドトロニック。これまでも世界に先駆けたペースメーカの開発や、血糖変動傾向を随時確認できるインスリンポンプの開発など、幅広い領域の疾患治療において事業展開するグローバルカンパニーだ。人工呼吸器や気道管理製品など、呼吸ケア製品を幅広く取り扱うRMS(レスピラトリー&モニタリングソリューション)事業部長の森山昌樹さん、ENT事業部で耳鼻科領域における外科手術支援機器の営業を担当する阿部美沙都さんに、仕事のやりがいや信念、働きやすい環境づくりなどを伺った。
「お互いが支え合う」安心感のある職場で自分を高める
森山大学では、「工業経営」という生産管理や工程管理など、工場でのものづくりのシステムづくりなどを専攻していました。就職にあたっては、医療機器や薬の生産の分野で働きたいと、ヘルスケアや医療業界を中心に就職活動をしました。当初は「工場で働きたい」という思いが強かったのですが、入社前に当時の社長と面談をする機会があり、モノづくりを成功させるためには、まずは顧客を知ることが大切、という言葉に共感して、営業職として入社しました。現在はRMS事業部という、新生児治療室にも使用されております呼吸ケア製品をトータルで提供する部署で事業部長として部を統括しています。
阿部私は、経営やマーケティングなど、ビジネスに関わる学問を広く学びました。ゼミでは社会調査を専攻し、医療福祉施設でのアンケート調査やデータ分析などを学びました。学生時代はアメリカに留学をしたほか、フードバンクに関わる海外のNPO法人でのインターンシップも経験したことから、医療業界に興味を持つようになりました。就職活動では、メドトロニックで働く先輩社員の方の生き生きした姿を目にし、「先輩たちのような社会人になりたい」という明確なイメージを持って入社を決めました。現在は主に耳鼻科で中耳炎や副鼻腔炎などの手術に使われる機器の営業を担当しています。たくさんある顔の神経を傷つけないようモニタリングする機械や骨に穴を開けるドリルなどを取り扱っています。病院に機器をご案内して、実際に臨床で使っていただくのがまず第一歩となるため、医療従事者とのコミュニケーションが重要です。
森山メドトロニックはグローバル企業ですが、RMS事業部はアットホームな雰囲気を持ち合わせています。事業部内ではみんなが組織的に働いていますが、サポート体制が整っているので、「お互いに助け合う」という文化があります。私が入社したころと比べると、現在ではトレーニング部やサポート部隊があり、組織が充実してきていると実感しています。
阿部会社のサポート体制でいえば、入社してすぐに新卒者向け新入社員研修がありました。その期間は同期社員と同じウィークリーマンションに住んで、一緒に課題に取り組んだり、悩みを相談したり、皆同じ環境で過ごしたため、同期との絆が深まりました。その後、各拠点に配属されてからも、新卒入社の先輩は必ずいるのでとても心強いですし、同期同士の横のつながりもあって、新卒に対するサポート体制が整っていたので、あまり不安を感じることなく仕事に取り組むことができました。
森山私は事業部長として、よく社員に話すことがあります。それは「3つの『自』を大切にしてほしい」ということです。「自責の文化」、「自営の精神」、そして「自分のために働く」。「自責」とは、相手を責める前に、まず自分に責任がなかったか考えてみるということ。それにより、次の行動や言い方が変わり、コミュニケーションが円滑になります。「自営」とは、自分が経営者であったらと考えることで、多くのケースで正しい決断ができるものです。一営業社員であっても、自営の精神を持つことで、スムーズに物事を進められると思います。最後の「自分」のためにとは、予期せぬことが起きた時に、自分の成長と家族のために働く信念をもっていれば、モチベーションを下げることなく、周りに左右されず結果を出し続けられると信じているからです。
阿部私は仕事をするうえでは、「質問すること」を大事にしています。入社したばかりの頃は、医療の専門知識もないため、営業として「医師と話す」ということが不安で仕方がありませんでした。しかしある時に、「そもそも自分は先生と比べて知識量も違うのだから」と割り切って、「分からないことはどんどん質問すればいいんだ」と思えるようになったんです。こちらから質問するようになると、それに対して先生も楽しそうに説明してくれますし、自分の知識量も増えて、その知識をまた他の先生に共有すると、良い方向に物事が進んでいくようになりました。そうすることで、仕事も楽しくなり、製品のことも好きになって、自分の営業スタイルができあがっていきました。将来的にはもっと製品のことを深く学び、少しでも日本の先生たちのニーズに応えられるような製品づくりに生かしていけたらと思っています。
若手がリーダーになるチャンスも 広がる活躍の場
森山営業というと、「数字が全て」と思われがちですが、私は数字や実績だけが全てではないと思っています。「数字が良いときも、悪いときも、できることを常にやろうよ」というのが私のスタンスです。そうでないと、事業部として成長していくことはできないからです。特に若いイノベーティブな考えを持っている人たちの意見は大事にしたいですね。事業部内には現在、「PET(Product Excellence Team)」というプロジェクトチームを持ち、それぞれが挙げた問題点に対してメンバーを募り、6、7人のチームで一つの議題について話し合い、結論を出して全国に発信しています。各プロジェクトでは、新卒2年目の社員が率先してプロジェクトリーダーをしてくれるなど、若い社員たちが活発に意見を言い合って、事業部内に発信してくれている姿は頼もしいですね。
阿部「これがいい」と思ったことを実現できる機会があるのはいいことですね。私は2019年度の事業部内のBestPractice賞を頂いたのですが自分の経験をチームのメンバーに共有して、どうしたらうまくいったのかを真似してもらったり、応用してもらったりするといいかもしれませんね。
森山RMS 事業部内のBest Practice賞は毎月選出していますが営業やマーケティング担当者だけではなく、密に連携が必要となる薬事や品質保証など他の部門からも受賞者がでています。Best Practiceは、周りの人にシェアして、実行して、周りの人が成功して初めてBest Practice と言えます。そして、昨年からは、その事例を実行した人もインセンティブをもらえるSales Patentも取り入れました。
阿部営業としては目標の数字を達成したらインセンティブがもらえたり、トップセールスであればアワードがもらえたりもしますがBest Practice 賞に選出されるなど評価してもらえると、数字以外のことも含めて頑張っている人への後押しにもなりますね。
社員の働きやすさを推進 充実したサポート体制
森山メドトロニックではダイバーシティーを掲げていますが、さらに、社員が働きやすい環境整備を進めていくことが必要だと思います。さまざまなライフイベントによって、長期で休暇を必要とする社員がより気兼ねなく休めるような仕組みづくりをもっと進めていかなくてはいけないと思います。スキルがあって活躍できる人材が、大きなライフイベントがあっても長くキャリアを築いていける環境が必要です。そして何より、社員みんなが「仕事を楽しむ」ことが大切だと思っています。やはり楽しくないと、何事も長く続きません。社員が楽しんで仕事に取り組めるように、周囲がそういった環境を提供していくことが必要だと思います。
阿部メドトロニックは性別に関係なく、社員一人一人の働きやすさを支援してくれる会社だと実感しています。社内には、社員の活躍とネットワークを支援する「ウィメンズネットワーク」があり、結婚や出産をされた方から、どういう大変さがあり、どのようにして復帰したのかという話を聞く機会もあります。私自身も、将来は出産した後も仕事に復帰したいですし、先輩の体験談を聞いて、どのようにライフプランを決めていくかというイメージも涌き、不安はあまり感じていません。ENT事業部では「男性も育児休暇を取ろう」というプロジェクトがあって、どうしたら男性が現実的に育児休暇を取ることができるのかを話し合うこともあります。これからも、そういった新しいプロジェクトにも期待しています。
これがあるから頑張れる!
- 森山 昌樹さん
- RMS 事業部 事業部長
休日は、家族とDIY を楽しんでいます。いままで大きな失敗はありませんが、一筋縄ではいかないところが楽しいです。
これがあるから頑張れる!
- 阿部 美沙都さん
- ENT 事業部 営業部
毎年海外旅行に行っています!これはフランスでの写真で、これまでイタリアやハワイ、香港などに行きリフレッシュしてきました。
- 日本メドトロニック株式会社
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メドトロニックは1949年に米国で設立され、現在は世界150カ国以上で事業展開をする医療技術、サービス、ソリューションを提供するグローバルヘルスケアカンパニー。人々の痛みをやわらげ、健康を回復し、生命を延ばすことを目指し、医療技術のイノベーションの最前線に立つ。メドトロニックでは、社員の多様性を重視し、実績と能力による処遇・報奨、キャリアアップの機会を平等に得られる環境づくりを推奨している。
ダイバーシティの取り組みとして、すべての社員の活躍とネットワークを支援した「ウィメンズネットワーク」や、妊娠中、育児・介護中の社員を対象とした在宅勤務制度など、ライフステージに応じた柔軟な働き方を支援している。メドトロニックが掲げるダイバーシティは、グローバル市場における患者さんの多様な立場や背景を理解するためにも重要であり、より良い医療を提供していく社員の原動力になっている。
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- 本社:
- 東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス
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- 代表者:
- 宇佐美 英司
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- 連絡先:
- TEL: 03-6774-4611
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- URL:
- medtronic.co.jp