世界中に705もの倉庫店を持つコストコでは、性別、年齢、国籍問わず多様な人材が活躍している。日本には25倉庫店あり、訪れる顧客の満足度は高い。社員の活躍が企業の成長を後押ししている

ダイバーシティ実現に向けた取り組み

その人ならではの経験を生かしながらキャリアを積んで、自身も会社もどんどん成長していく!

コストコ ホールセール ジャパン株式会社

アメリカ生まれの大型会員制倉庫型店コストコ。その企業哲学は「常に経費を節約し、その分を会員の皆様に還元していこう」とシンプルなもの。力強く多くの人に共感されるその企業哲学は、店内のスタイルにも表れている。高品質な優良ブランド商品を低価格で提供する倉庫スタイルの店内は、無駄な装飾は省かれており、業務向け大容量の商品やアメリカサイズの食品などがズラリと並ぶ様子は、まるで映画の中のワンシーンのよう。全てのスケールが大きく、訪れる人の気持ちをワクワクさせてくれる。

1976年、カルフォルニア州サンディエゴにある飛行機の格納庫を改造して造られた倉庫店「プライスクラブ」で始まったコストコの歴史。当初はごく普通の小規模ビジネスのお店だったのを、特定個人を対象とした大型会員制倉庫店という他にないスタイルにしたことで、人々から広く受け入れられた。

ケン・テリオ コストコジャパン 日本支社長

1983年にはワシントン州シアトルに最初の倉庫店「コストコ」をオープンさせ、創業からわずか6年未満で売り上げはゼロから30億ドル(約3,000億円)へと飛躍した。

1993年には「コストコ」と「プライスクラブ」が合体し、「プライスコストコ」という名で206倉庫店を有し、年間160億ドル(約1兆6,000億円)を売り上げるまでに成長。現在の社名である「コストコ ホールセール」となったのは、1997年のこと。

コストコは、世界における小売業ランキング、アメリカにおける小売業ランキング共に第2位。アメリカ・ワシントン州のシアトル郊外に本社を置き、全世界9カ国と地域に700倉庫店以上、20万人以上の従業員を抱えるグローバルな大企業となっている。

そんなコストコが日本にやってきたのは1999年のこと、福岡県糟屋郡の久山倉庫店が1号店だ。日本でもあっという間に人々の生活に浸透していき、今では全国25倉庫店あり、従業員数は8,300名にもなる。コストコでは、今後10年で日本国内の倉庫店を倍の50にする計画だ。

すべての経験が活躍のための原動力に

常に業界をリードしてきたコストコの成長の鍵は、やる気と実力のある人材を積極的に登用するその活用方法。一般的な日本の企業における再就職では不利になることの多い転職経歴も、コストコでは全てがプラスの要素になるという。

実際、ある女性が役員秘書のポジションに応募してきたところ、面接を担当した人事担当者が「これほどの経歴を持った人なら、その強みを生かした活躍をしてくれるはず」と倉庫店オープンに向けた管理職のポジションをオファー。その女性は小売業の経験はなかったため、オファーされた管理職というポジションに戸惑ったともいうがチャレンジすることを決定。入社してからも猛勉強し奮闘、今では「それまでの経験が全て網羅された仕事にやっと巡り合えた」と言いながら、400人の従業員を率いる倉庫店長として大活躍している。

コミュニケーションが職場や仕事を円滑に

性別や年齢を問わず、国籍も多様で完全に実力・能力主義の職場。入社した後も社内公募制度により様々な可能性が用意されている。社内でのマネージメントチームの育成を重視するコストコでは、現在管理職として活躍する人の実に9割が、時給で働いていたポジションからスタートした人であるというのも、門戸が広く可能性に満ちた会社であることの表れだろう。献身的かつ、勤勉に働いた人がきちんと評価されるシステムができているのだ。チャレンジとチャンスに満ち溢れたスピードの速い環境で働くことを求めている人には、最適な環境と言える。

会社の雰囲気はとてもアットホーム。様々な年齢、国籍の人が働いているコストコでは、コミュニケーションが円滑な業務の鍵。部下や周りとのコミュニケーションを大切にする社風がある。

管理職トレーニングで最初に教えられる言葉は「管理職の仕事の90%は従業員を育てること」。そのような考えを持つ管理職に育ててもらった従業員がさらに後輩を育てる。こうやって人の成長の循環が続いていることで、全従業員が同じ方向を向きながら、会社も成長していけるとコストコは考えているのだ。

「社員同士のつながりも深く、頼りになる先輩やたくさんのロールモデルがいる恵まれた環境」という声も多い。キャリアのことやプライベートのことでも、 困ったことがあった際には相談しあえるようにと、女性管理職だけのネットワーキンググループ「ジャニーズ( Journeys’)」も4年前から始動。

全国の女性管理職が横軸でつながりながら協力している。

また、無駄な残業を防止するシステムや福利厚生も充実。メリハリをつけながら効率よく仕事をしていく環境が整っている。

コストコが求めているのは、キャリアを積むことで、自分自身も企業も成長するといういう考えのもと、誠実で献身的なカスタマーサービスを提供できる人材。事業拡大計画に意欲的に取り組んでいるコストコは、様々なポジションと可能性に満ちている。どんなキャリアを築くことができるか、チャレンジしてみてはいかがだろうか。

文/外島美紀子


能力次第で成長できる環境がコストコにはあります!

  • 完全能力主義
  • オープンドアポリシー(上司と話しやすい社風)
  • 有給休暇取得率 95%以上
  • 育児休業復帰率 95%以上
  • 女性の管理職 全体の3割
  • 性別・年齢・国籍等にかかわらず平等にチャンスが与えられれる機会均等制度