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グローバル企業で働く社員キャリアレポート

Career Report
社会インフラ整備をプロデュースし、
グローバルな社会貢献を実現!

パシフィックコンサルタンツ株式会社
福森 千太さん×大川 絢子さん

福森 千太さん
グローバルカンパニー
国際戦略企画部 マネージャー
大学では土木工学を専攻。2000年新卒入社後、国内事業を中心に、道路設計などを手掛ける。モンゴル・ミャンマーでのプロジェクトにも参加。2018年、志願して現職に。5名のチームでマネージャーを務める。
大川 絢子さん
グローバルカンパニー
国際戦略企画部
大学では国際開発学を専攻。卒業後、NPO運営、JICA(国際協力機構)職員、在エチオピア日本大使館でのプログラムコーディネーター等を経験。2017年入社し、現職に。オフには夫婦で山登り・キャンプを楽しむ。

1951年に米国法人として創業して以来、社会インフラサービスの企画・調査・設計・維持管理を手がけてきたパシフィックコンサルタンツ。日本全国の空港・高速道路・新幹線といったインフラ整備から、渋谷再開発、災害復興まで、同社がプロデュースしたプロジェクトは多岐にわたる。近年では、インドネシア初の地下鉄建設をはじめ、国内で培った技術とノウハウを生かした国際事業にも注力している。今回、グローバル展開を担うチームで活躍するマネージャーとメンバーのお2人にご登場いただき、同社ならではのキャリアや仕事の魅力、業界に先駆けて進めてきたD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)経営などについて、お話を伺った。

グローバル展開を担う新チームで、新しい組織・制度を創る

大川学生時代にインドを一人旅したことをきっかけに、国際協力に興味を持ちました。新卒で国際協力や災害救援を手掛けるNPO法人に入社。数人の組織だったので、経営計画・サービス設計からバスの運転まで何でもやりました。事業が軌道に乗ったところで退職し、JICA(国際協力機構)の契約職員に。その後、エチオピアに1年半滞在し、政府開発援助のプログラムコーディネーターを務めました。パシフィックコンサルタンツに入社したのは、これまでの経験の中で社会インフラの重要性を実感していたから。企画・計画からプロジェクト管理まで、トータルに関われる建設コンサルタントという立ち位置も魅力でした。当社を選んだのは、ちょうど会社が国際事業を拡大していく転機にあるため。これからの成長フェーズに関われることが入社の決め手でした。

福森海外経験豊富な大川さんとは違い、私は今の部署に異動するまで、ほぼ国内事業一筋でした。大学では土木工学を学び、街づくりなどスケールの大きな仕事に興味を持っていました。卒業の時期は就職氷河期で、土木エンジニアの選択肢は、公務員、ゼネコン、建設コンサルタントくらい。国や自治体といった発注者でもなく、ゼネコンなどの建設会社でもなく、社会インフラサービスをプロデュースするという独自のポジションに面白みを感じ、国内トップクラスの当社を選びました。入社以来17年間、国内事業で道路設計などを経験してきましたが、2018年、国際展開を担うチームに自ら手を挙げて異動。マネージャーを務めています。当時は「グローバル事業本部」でしたが、今秋「グローバルカンパニー」として新たにスタートを切りました。

大川その福森さんのチームの一員が私です。当社の中でカンパニー制に変わったのは、グローバルカンパニーのみ。国際展開に注力しようという、会社の本気を感じます。官公庁・建設会社・商社など、私も含めて多様なバックグラウンドのメンバーが多いのも、このチームの特徴です。既成概念を超えて、変化を生み出そうという組織ですね。

福森当社の社員1,800余名の多くは、建築・土木などの技術者ですが、私たちのチーム「国際戦略企画部」は、国際展開の基盤づくりをするコーポレート部門です。国内事業で培ってきた技術やノウハウを国際事業で最大限に発揮できるよう、組織や社内制度など、仕組みの整備を進めています。国内事業の部門に在籍していましたが、実はモンゴルやミャンマーでのプロジェクト経験もあり、そうした国内外両方での技術者としての経験が、このチームで生かせていると感じています。

プロジェクトで培ったマネジメント力で、国際展開を加速する

福森海外のプロジェクトで活躍するエンジニアからは、組織や制度の改善について多くの要望が寄せられます。最近実現したのは、新たな意思決定の仕組み。これまでは国内事業に準じて、現場のエンジニアから離れた場所に出張中の室長が、事業の部門長に決裁を求める形になっていましたが、各自が遠く離れている海外プロジェクトでは、うまく機能しないケースもありました。国際事業のスピード感に仕組みがついていけなかったのです。そこで新たに導入されたのが、「グローバルプロジェクトマネジメント制度」。現場のスピード感を損なわないよう、現場のプロジェクトマネージャーに権限を与えることで、プロジェクトをスムーズに担えるようにしました。この案件では大川さんが大活躍してくれましたね。

大川企画や制度設計をするだけではもちろんダメで、新しい仕組みが個々の実務の中に定着するまで、社内のあらゆる部署と連携しながらマネジメントしていくのが私たちの仕事です。かつて少人数のNPO時代に、事業の企画・管理から現場の実務まで、全てこなした経験が生きていると思います。長年の仕組みを変えることになるので、多くの人の意見をすり合わせる調整力も欠かせません。そして最終的には、何があってもやりきる力ですね(笑)。困難はいろいろありますが、会社が国際展開を強化していく基盤作りに一から携われるので、大きなやりがいを実感しています。その陰では、福森さんがマネジメントや社内調整に苦労されていたと思いますが…。

福森長年かけてできあがった既存の体制の側に、私も17年間いました。国内事業では10名程度のマネージャーも務めていたので、権限の範囲についても体感しています。そういう意味では、新旧の組織の架け橋としては適任。自分の経験を生かしてチームを動かし、新しい仕組みを作り、国際事業が形になっていく過程を実感できるのは大きな喜びです。管理職としては、あまり前に出ていくのではなく、日々丁寧にコミュニケーションをとりながらメンバーの下支えをするタイプですね。そもそも当社のコンサルタントは技術者であると同時に、ビジネスを仕掛けるプロデューサー。一人一人が大規模なプロジェクトを管理するポジションです。自立した人材を育てる文化のある会社なので、職種を問わず全員がマネジメントのプロになれると思いますよ。

大川福森さんはメンバーのモチベーションを盛り上げて、目的に向けて着実にチームを動かしてくださるマネージャーだと思います。自分では言いにくいと思うので、念のため(笑)。

ワークライフバランス推進・D&I経営でも業界をリード

大川新しいことをやろうという私たちにとってうれしいのは、意見が通りやすい、風通しの良さです。一人一人が自立したプロデューサーという当社ならではの、フラットな社風があります。コンサルタント業界や建設業界はハードワークというイメージがあるかもしれませんが、当社には効率的な働き方で成果を出すという風土が根づいているのを感じます。

福森もともとアメリカで立ち上がった会社ということもあるでしょうね。社長を筆頭に、役員にも中途入社が多く、学閥もありません。社員のワークライフバランスをサポートする制度や、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)経営についても、2010年頃から業界に先駆けて進めてきました。世の中では最近になって「働き方改革」を急いでいますが、当社では当たり前になっていることばかりです。全社一斉の「ノー残業デー」や、10連休以上も可能なリフレッシュ休暇制度、1時間単位で取得できる有給休暇など、制度があるだけでなく、実際にフル活用しています。「ノー残業デー」については、建設コンサルタント業界全体を巻き込んで、率先して実現してきました。

大川厚生労働省の子育てサポート企業「プラチナくるみん」認定や、女性活躍推進法による「えるぼし」認定など、会社としての取り組みはもちろんですが、制度を当たり前に使える、周りの理解が大切ですよね。実際に、産休・育休から復職して活躍している女性社員も多いですし、育休を取得する男性社員も増えています。女性のキャリア形成については、ベテラン女性社員が若手の相談相手になってサポートする「姉サポ」制度もあります。

福森国内市場やODAをメインに手掛けてきた日本の建設コンサルタントの存在感は、世界的にはまだまだ小さいのが現状です。グローバル展開している海外の建設コンサルタントは、売上高のケタが違います。国際事業という大きな市場を切り拓いていく基盤づくりをするのが私たちのチームの役割。国際事業で利益を生み出していけるよう、組織・制度の整備を進め、いずれは海外拠点への駐在も、ぜひ経験したいですね!

大川コンサルタントとして他社の事業に関わる形だけでなく、当社自身が事業オーナーになるビジネスも始まっています。私としては、これからの新しい成長ステージの基盤づくりを通じて、海外での事業化・収益化を進め、現地のコンサルタントたちの活躍を支えていきたいですね。意欲次第でチャンスを得られる環境があるので、世界中の社会インフラの整備に貢献できるよう、チャレンジを続けていきます!

これがあるから頑張れる!!

福森 千太さん
グローバルカンパニー
国際戦略企画部 マネージャー

同僚の壮行会で、一人ずつ自分の愛読書をプレゼントすることに。ジョン・スタインベック『チャーリーとの旅』を渡しました。

これがあるから頑張れる!!

大川 絢子さん
グローバルカンパニー 国際戦略企画部

休日は山登りやキャンプでリフレッシュ。写真は、アメリカのトレイルです。長めの夏休みを頂き、1週間、歩き続けました。

パシフィックコンサルタンツ株式会社
当社は、「戦後日本の復興に技術で貢献すること」を目的に、1951年に創業した建設コンサルタントのリーディングカンパニーです。1,200人以上の技術士資格をもつプロフェッショナルが、社会インフラサービスの計画、調査、設計、管理等に携わり、日々の暮らしを安全で快適にすることを目的に事業活動を行なっています。道路や橋、鉄道や空港といった交通基盤整備、近年頻発する自然災害にも対応する国土基盤整備、都市空間づくりや環境エネルギー等の事業に加え、PFI・PPP等を活用した資金調達や運営マネジメントの支援も行なっております。市場は日本だけにとどまらず、これまでの豊富な実績や課題解決力を生かして積極的な国際展開も推し進めています。
パシフィックコンサルタンツ株式会社

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