AUTUMN 2019輝くリーダーになる!

グローバル企業で働く社員キャリアレポート

Career Report
「煙のない社会」実現のために、
ワークライフバランスを重視しつつチームリーダーとして活躍

フィリップ モリス ジャパン合同会社
稲本 早苗さん×中田 啓さん

稲本 早苗さん
マーケティング&コミュニケーションズ
コンテンツ デベロップメント プロジェクト マネジャー
外資系ファッション企業に勤務、アメリカでMBAを取得した後に入社。IQOS製品のマーケティング担当者として、顧客向けロイヤルティープログラムの企画などを手掛けている。
中田 啓さん
首都圏リージョン
リージョン ジェネラル マネジャー
メーカーや商社で海外駐在経験を経て入社。日本での本社勤務、香港の海外赴任を経て、首都圏のフィールドセールスを統括するジェネラル マネジャーに就任。

フィリップ モリス ジャパン(PMJ)は、「煙のない社会」の実現を企業ビジョンとして掲げ、紙巻たばこから加熱式たばこIQOS(アイコス)への移行を進めている。燃焼を伴う紙巻たばこに対し、IQOSは火を使わずに健康リスクを低減する可能性があり、喫煙文化・習慣・社会のあり方を大きく変えようとしている。企業内ではダイバーシティ(多様性)を重視し、積極的な女性の登用、働き方改革を進めてきた。今回は、フィールドセールスの首都圏リージョン責任者である中田啓さんと、マーケティング部門でプロジェクトマネジャーを務める稲本早苗さんが、職場環境や仕事のやりがいなどについて語り合った。お2人とも各部門のチームリーダーであると同時に、2人の子どもを持つ親であり、ワークライフバランスを充実させているという共通点がある。

キャリアアップと自分らしい生き方を求めて転職を決意

中田私は2010年に入社し、現在はフィールドセールスを行なう部門のジェネラルマネジャーを務めています。以前はメーカーや商社に勤務し、インドや上海に駐在、夜中まで残業を繰り返す日々でした。やりがいはあったのですが、結婚を機に、よりワークライフバランスの整った生活を求め、PMJへの転職を決意したのです。

稲本私は2011年に入社して以来、主にマーケティングの仕事に携わってきました。ラグジュアリーブランドの企業からアメリカの大学院留学を経て、海外のジョブフェア「ボストンキャリアフォーラム」でPMJの採用担当者に会い、世界的なブランドのマーケティング・ブランド戦略に関わりたいと、入社を希望しました。

中田たばこ業界での知識や経験がない私を、それまでの経験と将来のポテンシャルを重視して採用してくれました。日本企業には今でも、チームリーダーになるには一定以上の年齢でなければ、といったような風潮もありますが、PMJには年功序列がまったくなく、すべて実力主義。周りの人に合わせて残業するといったような空気もなく、自分で計画して仕事を進めることができます。

稲本フィリップ モリス インターナショナルはスイスのNPO法人より、男性と女性で賃金の格差がないことを証明する「GLOBAL EQUAL-SALARY」(イコールサラリー)の認証を受けていて、実際に社内で男女の違いを意識することはありません。女性が男性の上司であるのは日常的な光景で、女性が結婚や出産を機に退職を考えるということは、ほとんどありません。

中田これまでセールス部門では男性社員が多かったのですが、ここ数年で女性の採用が増え、首都圏リージョンにおいては、現在は12%を占めるまでになっています。

稲本マーケティングチームでは男女比は半々くらい。性別によって仕事の内容に違いが出ることはありません。

マネジャーとして責任ある地位で会社のゴールを達成

中田入社当時からチームリーダーとして仕事がしたいという希望を出していたのですが、日本での本社勤務の後、英語研修を兼ねてオーストラリアに3ヵ月赴任、その後日本を含むアジア地域を統括する香港オフィスに1年間駐在しました。3年前に本社に戻ってきて、首都圏リージョン部門で9人の直属の部下とともに約360人のセールス部隊をまとめる業務に就いています。セールス部門ではフルフレックス制・直行直帰の体制をとっており、メールと電話で円滑にコミュニケーションを取ることができるため、9人全員と顔を合わせるのは月1回の定期ミーティングの時だけ、週に1回ほど部下の商談に同行するといった体制になっています。

稲本2014年に加熱式たばこIQOSを発売してから、私たちの業務内容は大きく変わりました。IQOSは当初品薄の状態が続いたことから、マーケティングチームは流通チームと盛んに協議を行なっていました。ユーザーに向けた情報発信やサービス提供はデジタルテクノロジーを活用する業務が主体になり、現在は会員向けのロイヤルティープログラムを企画・実行する部門のプロジェクトマネジャーを務めています。

中田私は今40歳代ですが、9人の部下のほとんどは私より年上。それでも、企業文化が根付いているためかお互い違和感を覚えることはありません。マネジャーを務めるにあたっては、自分の上司から社内で直接指導を受けたり、商談に同行してもらったりなど、リーダーとしてのあり方をOJTで教わりました。それと同じことを、私も今、自分の部下に行なっています。

稲本私はマネジャーの職務に就くにあたり、人材育成研修を受けました。また、社内で日本人・外国人のさまざまな上司の教えを受ける機会があり、それも今の仕事に生きています。

中田最終的には、会社が目標としている数字を達成することが肝心であり、日々の業務は各自の裁量で行なえることが多いですね。

稲本ゴールがはっきりしているため迷いがなく、仕事の判断がしやすい環境です。

社内の支援制度を活用、子育てが仕事にメリットを生む

中田PMJに入ってから、本当に生活スタイルが変わりました。今、8歳の長男と5歳の次男がいるのですが、朝子どもを起こして着替えさせ、朝食を取らせ、学校へ送り出し保育園に連れていくのは、すべて私の役目です。妻は朝早めに出勤し、夕方早めに仕事を終えるというシフトにしているため、2人の仕事時間をうまく合わせることで、お互い交代で子どもの世話をすることができるのです。

稲本うちにも、6歳と4歳の男の子がいます。最初の出産のときは比較的すぐに職場に復帰したため、午後6時以降は会議を入れないようにチーム全体が協力してくれました。2人目のときは5ヵ月の育児休暇を取り、家で家族と過ごす時間を設けました。そんな中でも、上司・同僚の支えもあり最終的にチームとして好結果を出せ、その後の昇進につながりました。これは、時短業務を行なっていることが、社員の評価には影響しないとの裏付けだと思います。新しい働き方にチャレンジさせてくれたPMJにはとても感謝しています。

中田セールス部門はフルフレックス制を採用、1ヵ月に働く時間が決められていて、1日の仕事の開始時間・終了時間は自分の判断で決めることができます。在宅勤務も可能であるため、例えば子どもが朝具合が悪いということになったとき、今日は病院に連れて行くので午後から出社する、または在宅で仕事をするといったことを柔軟に判断することができるのです。

稲本「ファミリー休暇」という制度があり、家族が病気のときだけでなく、保育参観や授業参観のときに休みを取るといったことができます。また従業員福利厚生プログラムでは、保育園やベビーシッターを利用する際の補助金が支給されます。例えば、時差がある海外のオフィスの人とやり取りするために臨時でベビーシッターを頼みたいといったときに、非常に助かります。育児休暇も状況に応じて期間を最長2年に延長することが可能で、私のように5ヵ月で復帰する、あるいは1年休みにしたいということも、個人の状況によってフレキシブルに対応してもらえます。

中田平日に子どもの授業参観が入ることが多いのですが、午前中は授業参観に出て、午後は自宅で仕事をする。こういった1日の過ごし方も可能です。

稲本以前の私は、「どんなことにも120%の力で取り組む」といったような心構えでいました。でも、子どもを育てながら仕事をするようになってから働き方に変化が生まれました。重要なタスクとそうでないタスクを区別し、重要度の高いタスクに注力する、最終的に結果が伴うのであれば、その時点で80%の出来でも自分を責めない、という仕事の仕方ができるようになりました。子育てをすることは、実は仕事にもメリットがあると感じています。

中田私たちの業務は、「煙のない社会」を理念として紙巻たばこからIQOSへの移行を段階的に進めるに当たり、大きく変化しています。においが少ない、灰が出ないIQOSのメリットを取引先企業に伝え、紙巻たばこからIQOSへの移行を促進していくのも、私たちセールス部門の重要な役割であり、社会的に意義のある仕事をしていると感じています。

稲本IQOSは発売当初は目新しさが際立っていたかもしれませんが、お客様の声を真摯に受け止めることで製品そのものを進化させてきました。開発チームやセールスチームと連携してよりよい製品を作ることに、私たちマーケティングチームが大きく貢献していると実感しています。

中田日本は加熱式たばこの世界最大の市場となっています。周囲の人の不快感を軽減できるという加熱式たばこの特長が、常に他人を思いやる日本人の感性に合っているのでしょう。IQOS先進国として、これから日本の持つスキルや事例を海外の各オフィスに伝え、その成果を企業全体の普遍的なものにしていきたいと考えています。

これがあるから頑張れる!!

稲本 早苗さん
マーケティング&コミュニケーションズ
コンテンツ デベロップメント プロジェクト マネジャー

主人、長男、次男と過ごせる週末は、私にとってとても大切な時間です。みんなで楽しく過ごす時間から、パワーをもらっています。

これがあるから頑張れる!!

中田 啓さん
首都圏リージョン
リージョン ジェネラル マネジャー

共働きの私たちにとって休暇は重要です。今年のゴールデンウィークは家族でニュージーランドに行き、英気を養ってきました。

フィリップ モリス ジャパン合同会社
世界各国でたばこ事業を展開するフィリップ モリス インターナショナル(PMI)の日本法人。PMIが製造するたばこ製品および加熱式たばこIQOSのマーケティングおよび販売促進活動を行なう。1985年に日本で営業を開始、全国に約1,950人の従業員を擁する。フィリップ モリスの企業ビジョンである「煙のない社会」を掲げ、紙巻きたばこに替わる煙の出ないIQOSのような「リスクを低減する可能性のある製品」の普及に努めている。2018、男女間の賃金格差がないことにより、多国籍企業としては世界で初めて、スイスに拠点を置くNPO法人EQUAL-SALARY Foundationの認証EQUAL-SALARYCertificationを獲得し、2019年にも2年連続で認証を獲得。
フィリップ モリス ジャパン合同会社

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