The Japan Times

SPRING 2018仕事の転機をつかむ!!

仕事の選び方・転機 ダイバーシティ推進企業特集

Career Report
言葉の壁を越え、文化を伝えるコミュニケーションスキルで 「広報力」 を培う

GCAI国際コミュニケーションアーツ学院

GCAI 国際コミュニケーションアーツ学院
平間 久美子さん×川口 志秀さん

どう自分に合った働き方を模索し、キャリアアップを図ればよいのか、また今の時代、どのような人材が求められているかは誰もが気になるところ。
現在の職場を選んだきっかけ、仕事を進める上での信念などと合わせ、話を聞いた。

平間 久美子さん
映像翻訳者、通訳案内士、フォトグラファー
映画やドラマの字幕・吹き替え翻訳のほか、映画『SING/シング』のサウンドトラックなどの歌詞対訳も手がける。通訳案内士、フォトグラファーとして自身のサービスを外国人に紹介するホームページ「Picturesque Japan ー Tokyo guiding & Photography」も運営。
川口 志秀さん
未生流笹岡 いけばな講師
4年間の中国留学を経て、貿易関係の仕事に就く。2009年に華道「未生流笹岡」に入門し、家元笹岡隆甫に師事。現在は師範として外国人向けいけばな教室を開くほか、中国、イタリア、スイスなどでいけばなの魅力・文化を伝えている。

なりたい自分、やりたい仕事を諦めない

映画やテレビ番組、企業のPR動画などの字幕・吹き替え翻訳を手がける映像翻訳者、通訳案内士として活躍する平間久美子さん。米国ミュージカルのプログラムの表紙に撮影した写真が採用されるなど、フォトグラファーの一面も持つ。一方、川口志秀(しほ)さんは華道「未生流笹岡」の講師として、国内外でいけばなの指導に尽力している。中国語の実践的な語学力を生かし、アジアを中心にいけばなを伝える活動も旺盛だ。ともに日本の文化に関わる仕事に携わり、国・地域を超えて伝わる広報スキルを学ぶため受講したのが、「GCAI 国際コミュニケーションアーツ学院」の講座だった。

平間本業は映像翻訳ですが、訪日外国人の増加を背景に通訳案内士の仕事が増えています。ご夫婦やお子さま連れのご家族などの個人旅行者を対象に、都内を中心にご案内しています。通訳案内士はもともとなりたかった職業でした。しかし1997年から3年続けて資格試験に落ち、一度は諦めたんですね。筆記はよかったのですが、思うように話せなかった。それで話す英語を封印し、翻訳の道に進んだんです。その後、翻訳以外にも仕事をする中で英会話講師に応募し、採用されてみると、50分間の授業をすべて英語で行うことになって…。話さざるを得ない環境におかれ、練習を重ねてうまく喋れるようになりました。ただ、気付けば40歳を過ぎ、海外に住むことが夢だったけど、まだやれていないなあと。映像翻訳者、英会話講師としては何の不満もなかったので迷ったのですが、やっぱり行こうと決め、ニューヨークに渡りました。大学で言語学の授業を聴講したり、写真学校の講座を受けたり。ボランティアにも参加しました。そこでイタリア人のご婦人と仲良くなったのです。後に彼女が東京を訪れたときに、一緒に1日を過ごしました。伴っていたガイドの方を見て、私が通訳案内士を目指していたことを話すと、「あなたに向いているから、やりなさい」と背中を押されたんですね。それであらためて通訳案内士に挑戦する気持ちになりました。2017年にやっと合格し、20年越しの夢を叶えることができました。

川口私は以前、貿易の仕事をしていました。中国の専科大学で語学と貿易を勉強し、卒業後に帰国してバイヤーになったのです。仕事をする過程で、売り手として海外に挑戦したいと思うようになり、日本の会社に就職しました。しかしその会社は当時、海外営業よりも、中国生産によるSPA(製造小売業)化を目指していました。経験を生かして貿易事業部を立ち上げ、駐在員事務所の設立にも携わりました。とても良い経験だったのですが、海外に売っていきたいという思いは持ち続けていました。
 ところがそのころ、お付き合いしていた現在の主人の実家が強盗に遭ってしまったのです。部屋は荒らされ、家族の気持ちも傷つけられ…。立ち尽くすだけの私の目に飛び込んできたのが、白磁のつぼに生けられた桜の花でした。人々の愚かな行為、深い悲しみのすべてをその桜は見ていて、それでも上を向いて咲いている。その力強さと美しさに心を奪われました。その姿が印象的で、いけばなを始めようと思ったのです。会社を辞めてすぐに未生流笹岡の門をたたきました。私は今、国籍を超えてお弟子さんを迎え、講師として歩んでいますが、転機は2010年に海外との交流活動に初めて参加したときのことでした。「京都・ジョグジャカルタ姉妹府州提携25周年」でインドネシアに行ったのです。家元や先輩方が現地の花器や花材を使って花を生けました。それを見て、日本のいけばなの技術を使って相手国の文化を引き出すことができるんだ、私がやりたいのはこれだ! と直感したのです。私なら中国でできるかもしれない、と。

GCAIで文化を伝えるコミュニケーションを学ぶ

平間私がGCAIを知ったのは通訳案内士になる前のこと。普通の英会話学校とはコンセプトが違うことに興味を持って体験レッスンを受けたことがきっかけです。GCAIでは今ある自分の英語力を生かしてコミュニケーションをするスキルを学びます。「コミュニケーションは言語が2割、それ以外が8割」なのです。驚いたのは、「相づち」と「聞き返し」の練習。文法や語彙は気にせず、相づちを打ちながら相手の発言の語尾を繰り返すだけなのですが、テンポよく会話が進み、自分の気持ちも落ち着くんですね。目からうろこで、極めて実用的。通訳案内士になった後は、ガイド業のホームページ立ち上げに際して「プロモーショナル・ライティング powered by GCAI」を受講しました。英語で書くことだけでなく、どう伝えるべきかに視点を置いた授業は非常に実践的で、また、メールの返信の仕方も勉強になりました。返信のパターンを作っておき、相手に応じたコメントを添えるだけ。すぐに返信でき、通訳案内士の海外のマッチングサイトでの応対に役立っています。

川口私は未生流笹岡を海外の方にもっと知ってもらいたいと思い、「グローバル・パブリシスト養成講座」の基礎コースを受けました。昨年4月に「いけばなインターナショナル世界大会」が沖縄で開催され、1,000人を超える会員が集まりました。お話しした参加者のうち、当流を知っている方はおらず、また、日本にはおよそ370の流派があることに驚いていました。私にも何かできないかと思い、家元に国際部の立ち上げを提案したのです。とはいえ、私には伝えるスキルがありません。だから、学校に行ってみようと思いました。講座で学んだことは大きく2つ。1つは短い英語プレゼンの手法です。自分のメッセージを6つのセンテンスで構成されるストーリーにまとめ、聴き手に戦略的に届けます。英語に自信がない私でも活用できると思いました。もう1つはグローバルに伝わるPR動画制作の手法です。講義は iPad だけでオリジナルの英語テロップ入り動画を作る実践形式。どのような考え方で英語を選んだらいいのか理解しました。

平間実践することは大切ですよね。私は通訳案内士としては準備も大切にしています。これ以上できることはないというぐらい準備をして、当日はお客さまと思いっきり遊ぶ。仲のいい親戚や古くからの友達という感じでワイワイ楽しみます。翻訳者としては、読者はもちろん、訳文を受け取る担当者の気持ちになって作業をします。登場人物や制作に携わった人が自分の友達だと考え、作品をとことん好きになることも大事です。

川口お稽古を楽しんでもらえるよう、私も準備は大切にしています。流派としては、未生流笹岡は花数を抑えた「引き算」のいけばなが特徴で、誰でも美しく花を生けられるよう寸法表を用意しています。国・地域の文化や習慣なども配慮した上で教えています。でも大切なことは私が生徒さんから教えていただいているな、と思うのです。師範の資格を取って初めて教えた方は、目の不自由な女性でした。花が見えない人に対して、どう教えればいいのかわからなかったので、花の形や色、道具などについて手を取りながら説明しました。すると、彼女は自分で花を生け始め、「楽しい」とおっしゃるのです。「以前に生けた花はにぎやかな感じだったけど、今日のお花はシンプルですね」とも。いけばなは必ず散りゆく花の命との対話を通して、その移ろいを心で感じるものだとあらためて学びました。

人も自分もハッピーになる仕事を創る

川口今後は、未生流笹岡はもとより、いけばなの文化をその背景も含めて発信していきたいです。中国の成都にサロンを設け、現地にもお弟子さんが増えつつあります。彼女たちが師範になって大陸で活動していける環境を整えていくことも大切です。二胡や民族舞踊などほかのジャンルの人たちと共演もしてみたいです。互いの文化を感じ、新たな味わい、つまり異国の文化と融合した表現を引き出すことで喜びを共有し合い、より多くの方に見ていただければうれしいです。GCAIのグローバルなコミュニケーションメソッドは必ず役立つと考えています。

平間私が挑戦したいのは、英語版の電子書籍の出版です。初めて日本に来る外国人のための本を出せたらなあと。電車の上手な乗り方など、日本に来て迷ったりすることをまとめたいですね。ほかにも、来日ミュージシャンに指名されるガイドになる、自分が訳者の書籍を出すなど、目標はいろいろあります。以前の私は、他人にどう見られるかを意識して自分の行動を決めていました。40歳ぐらいから、自分が何をしていたらハッピーかを考えるようにしたら、すごく生きやすくなったんですね。その上で気付いたのは、人を喜ばせることの大切さです。迷ったら、どうすれば人が喜ぶのかを考える。その時点では損をしたとしても、人が喜んだことは巡り巡って仕事や収入などの形で自分に返ってくる。そう意識して仕事をすると、楽しくなりますよ。

平間 久美子 さん

これがあるから頑張れる!

映像翻訳者、通訳案内士、フォトグラファー
平間 久美子 さん

通訳案内士の仕事で出会うお客さまの笑顔が、私の元気の源となってます

これがあるから頑張れる
川口 志秀 さん

これがあるから頑張れる!

未生流笹岡 いけばな講師
川口 志秀 さん

いけばなを教えている外国人のお弟子さんの熱心な姿勢が心の支えです

これがあるから頑張れる
GCAI国際コミュニケーションアーツ学院
短い英語プレゼンテーション構成のテクニック、SNSライティングやプロモーション動画制作など、ソーシャルメディアや動画サイトが普及した現代に合ったグローバル情報発信の職能を持つ「グローバル・パブリシスト」を養成する。
運営元は、映像翻訳のプロフェッショナル育成で20年の実績がある日本映像翻訳アカデミー(JVTA)。「グローバル・パブリシスト養成本科」は、3つのコース「グローバル・パブリシスト養成講座 実践 ~広報業務で培った職能に『最新のグローバルスキル』を加えたい~」、「グローバル・パブリシスト養成講座 中級 ~英語力を活かせる『グローバル広報・PR業務』に就きたい~」、「グローバル・パブリシスト養成講座 基礎 ~英語を学びながら『世界に情報発信するスキル』を身につけたい~」がある。どのコースも各手法のPRの効果を「概論」の講義で理解した後に「演習」に取り組む形式となっている。
GCAI国際コミュニケーションアーツ学院

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