SPRING 2019グローバルな会社で働く!

グローバル企業で働く社員キャリアレポート

Career Report
性別、国籍、年次、経験を問わず
機会が与えられ、チャレンジできる環境

ダウ・ケミカル日本株式会社
チュア・ミンジンさん×加藤 夢子さん

チュア・ミンジンさん
プロセスエンジニア
マレーシア出身。東京農工大学で化学工学を専攻し、2015年4月入社。ダウ・東レ株式会社にて、プラント内の機器や配管の設計条件の確定等の作業に携わっている。
加藤 夢子さん
市場開発マネージャー(日本・韓国)
米国で生まれ育つ。大阪大学で経済学を専攻し、2016年4月入社。営業部で経験を積み、2018年11月より現職。開発案件の取り組みや新商品等の提案・プロジェクト化を推進。

国境を越えたチームで取り組むプロジェクト

米国を本社とする素材科学品メーカーの日本法人、ダウ・ケミカル日本株式会社。化学とポリマー技術を基盤とし、包装材、機能材、工業中間体などの次世代のソリューションを顧客に提供している。ダウの創業者であるハーバード・H・ダウの「人々の生活の質を向上させるのは、日々の研究から生み出されるソリューションである」との想いのもと、同社には常にチャレンジできる環境が整い、イノベーションのために部署や国境を越えて協働する風土が育つ。プロセスエンジニアのチュア・ミンジンさんと市場開発マネージャーの加藤夢子さんに、同社を選んだ理由や仕事の上での目標、化学業界の魅力について語っていただいた。

ミンジン大学で学んだ化学工業の知識を生かし、英語と日本語を使って仕事をしたいと考えていました。化学工業系の就職イベントで初めてダウのことを知り、グローバルに事業を展開している企業であるだけでなく、面接試験で若手社員と接するなかで、フレンドリーでフランクな雰囲気に魅力を感じ、このような会社で働きたいと思いました。

加藤経済学部のゼミでマーケティングについて学びを深める中で、法人営業に興味を持つようになりました。また、中学生までを米国で過ごした経験から、英語力を生かして仕事をしたいと考え、外資系企業の持つ自由な企業風土への憧れもありました。そうして、化学系の外資系メーカーに業界を絞っていくうちにダウを知りました。面接試験で本社を訪れた際には、社内に飛び交う英語を耳にして、イメージ通りの社内環境だと感じたのを覚えています。

ミンジン面接で東京本社を訪問した時には、外国人社員を紹介していただき、外国人と日本人が一緒に働く雰囲気を目にすることができました。実際に入社して感じるのは、本当にグローバルな環境で仕事が進んでいるということです。私は現在、工場の設備投資のプロジェクトに携わっていますが、直属の上司は中国にいて、プロジェクトを進めるチームのメンバーは米国や中国にもいますので、チーム内でのコミュニケーションは英語が共通言語となります。

加藤私も入社前に考えていた以上に、英語を使う毎日です。社内メールはもちろん、ヨーロッパや中東のプラントからダウ・ケミカル日本株式会社性別、国籍、年次、経験を問わず機会が与えられ、チャレンジできる環境の輸入をはじめ、ほかの国・地域との情報交換や交流の場面は多いですね。入社時から2年半、営業の部署にいましたが、当時の上司から社内公募制度の活用を勧められて、市場開発マネージャー職に応募し、昨年11月から現職に就きました。現部署の上司は上海にいて、チームメンバーは日本と韓国におり、東南アジアや中国、韓国の方々と一緒に仕事を進めています。チーム内では私が一番若いながらも、自ら手を挙げてチームに飛び込んだ以上は、求められる結果は出す、という大前提があります。この会社には年齢や性別、国籍、経験を問わず、社員のチャレンジをサポートしていく風土が根付いています。自ら求めれば、チャンスをつかむことができる環境が整っています。

ミンジンチャレンジを応援してくれる空気は、私も魅力だと感じています。現在、私と同じ役割を担っている社員は日本国内にはいません。でも、海外の工場で同じ仕事をしている先輩社員をメンターにつけていただき、私自身が申し出れば必要なサポートを受けられます。

経験を積み、自信をつけてキャリアを進める

加藤確かに、待っていればチャンスが訪れたり、サポートが得られたりということではないですよね。自ら求めて初めてチャンスをつかむことができ、サポートを得ることができます。私が現職に異動したのは、上司がきっかけをくださったことがありますが、仕事を通じていろいろな人と知り合ううちに、日本にはなくてもシンガポールにはある職種を知るなど、選択肢は増えていきます。入社当初、5年後、10年後に何をしていたいかと尋ねられた時は見えていなかった未来も、来年の今頃には見えているかもしれません。そのためにも、仕事を楽しむことを大切にしたいと考えています。

ミンジン私には今後、スペシャリストの道を歩むのか、マネジメントの道を歩むのか、2つの道があります。現時点ではマネジメントの方へ進みたいと思っていますが、実際に経験を積まなければ、今後、自分が何をしたいかを見極めることはできません。まずは目指している道へ進んだうえで、新たな目標が見つかれば、それに向かって進んでいきたいと思います。時には、自分が目指す方向と異なる道が開けるかもしれませんが、その時にも視野を広く持っていたいですね。

加藤先輩社員の中には、いろいろな職種や立場を経験し、「次にこれを成し遂げたい。そのためには日々、このような目標を持つ」といった信念を持って仕事に向き合い、仕事そのものを楽しむ姿勢を持つ方も多く、見習いたいと思います。楽しむことができなければ、長く仕事を続けることはできませんから。

ミンジンそうですね。私はリーダーを務める女性の先輩たちから、リーダーになるには、ある程度の自信が資質として求められることを学びました。アジア人に多い性質かもしれませんが、私はなかなか自分に自信が持てません。自信をつけるためには経験を積むこと、そして、確かな知識を持つことだと思います。だからこそ、今は分からないことがあれば臆せず、意識的に先輩に聞くなどして、知識を蓄えたいと考えています。

加藤外資系企業独自の自由な企業風土を魅力に感じて入社しましたが、営業職の頃は、営業範囲が日本全国にあったため、週4日は外出し、出社するのは週1日という生活でした。フレックス制度を活用し、早朝便で出張先に移動し、最終便で戻った翌日には遅めの時間に出社することも可能です。会社としては社員が心身ともに健康、安全であることが最優先とされています。現在はPCとモバイルがあれば、どこにいても仕事ができますから、自宅でテレビ会議に参加することもあれば、新幹線での移動中に仕事をしたことも多々ありました。どのように時間を使い、いかに目標を達成するか、社員には自ら考えて行動することが求められています。

ミンジン私の所属部署もフレックス制度を利用しやすい環境にあります。時差の関係からチームメンバーの米国人との会議は夜の時間帯に設定されることも多く、その場合は、翌朝は遅めに出社するなど、自ら調整することができます。

加藤有給休暇も自分の仕事の状況に応じて取得できますし、効率の良い働き方を実践する環境が整っています。このような環境ですから、育児中や介護中といった事情に関係なく、誰もが制度を有効に活用して働くことができる職場だと思います。

市場のニーズをいかに捉えるかそのために必要な知識を蓄える

ミンジン私は化学工学を専攻し、なかでも工学がメインでしたが、化学業界においても工学の知識を生かすことができる場は用意されています。私が携わっているのは、製品を生産するためのプラントを建設し、生産工程の安全管理をするという業務です。お客様のニーズを満たす工程を設計し、高品質の製品の生産につながったときには、仕事のやりがいを感じることができるものです。今、化学業界の人材が枯渇していると聞いています。化学業界において工学は必要な分野です。工学系出身の皆さんが化学業界へ進んでくださることを期待しています。

加藤私のように営業職やマーケティング職であれば、化学業界に限らず、お客様のことを理解することが何より大切だと思います。お客様のニーズを捉え、それに対して何ができるのかを考えること。だからこそ、お客様のもとに足を運んでニーズを引き出し、一緒に考えることによって、製品の開発に結びつけることができると思います。私は文系出身ですが、高校では理系を選択していたこともあり、化学への抵抗感はありません。化学の専門知識はあるに越したことはありませんが、それは仕事をしていくなかで勉強し、身に付けていけると思います。それは英語のスキルも同じだと思います。むしろそれ以上に、素材や原料を使って生産しているお客様も一緒に、お互いにその素材を使って何ができるかを考えて作っていくことに携わり、最終製品の形にすることに関わることに魅力を感じています。しかも、それが国境を越えて、シェアし合うことができ、国によって使われ方が違うと知ることができるのも興味深いですね。そして、最終製品が実は生活に身近な商品に使われていると知ると、さらに化学業界の仕事の面白みを感じられるのではないでしょうか。

これがあるから頑張れる!

加藤 夢子さん
市場開発マネージャー(日本・韓国)

営業時代は北海道から九州まで各地にお客様がいらっしゃるため、地方の自然や食べ物、お酒が楽しみでした。

これがあるから頑張れる!

チュア・ミンジンさん
プロセスエンジニア

旅行が好きです。帰国後はリフレッシュして、また頑張ろうと思えます。

ダウ・ケミカル日本株式会社
米国ミシガン州に本社を置く第一級の素材科学ソリューション・プロバイダーである、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの日本法人。日本における事業活動の歴史は長く、ダウ・ケミカル日本㈱は日本で外資の企業活動が自由化されたことを契機に、その前身であるダウ・ケミカル・インターナル日本支店(1955年開設)を引き継ぎ、1974年に設立された。高機能素材、工業用中間体およびプラスチック素材など次世代のソリューションを、包装やインフラ、コンシューマー・ケアなどの市場に提供している。日本におけるグループ会社にはダウ・東レ株式会社があり、シリコーンを中心とした高機能素材を通じたイノベーション実現に貢献している。ダウはオリンピックの公式化学会社であり、2020年東京オリンピック開催も支援している。
ダウ・ケミカル日本株式会社

この記事をSNSにシェアする

グローバル企業で働く社員キャリアレポート


The Japan Times Alpha Online