SPRING 2019グローバルな会社で働く!

グローバル企業で働く社員キャリアレポート

Career Report
医療従事者や患者さんに信頼され感謝される仕事
充実した会社のサポートでキャリアを伸ばせる

日本メドトロニック株式会社
鈴木 孝一さん×渡辺 里奈さん

鈴木 孝一さん
サージカルイノベーション事業部
営業2部 部長
医療機器代理店を経て2004年入社、営業スペシャリストとしてマネジャー、シニアマネジャーを経験、現在は女性の部下も多くいる複数の課を擁する部のトップ。
渡辺 里奈さん
AFS 事業部 営業部 関東ブロック
セールスレップ
米国の大学を卒業後、2015年7月新卒入社。AFS事業部で心房細動治療用アブレーションカテーテルの営業職を務める。2018年に部門内トップセールスを記録。

世界中で医療技術、ソリューションを提供するメドトロニックは、心臓疾患、腎臓不全、糖尿病向けを含む幅広い医療機器のリーディングカンパニー。日本国内でも全国に営業拠点を置き、世界最小サイズのペースメーカなど世界的な治療イノベーションを医療の現場に届け、患者さんの生活の質向上に貢献している。

低侵襲手術に役立つ外科手術器具や縫合糸などを扱うサージカルイノベーション事業部のシニアセールスマネジャーとして複数の課を取りまとめる鈴木孝一さん、AFS事業部(エイトリアル・フィブリレーション・ソリューションズ)で不整脈の1種である心房細動の治療に使用されるカテーテルの営業を担当している渡辺里奈さんに、メドトロニックならではの働き方、やりがいについて伺った。

鈴木高校、大学と機械工学を学び、プラント工事の監督など、現在の営業職とはまったく畑の違う仕事に就いていましたが、そこでは感謝される、喜びを分かち合うといった満足感を十分に得られず、医療機器代理店に転職しました。当時、病院への営業で目にしたのが、メドトロニック製の革新的な機器によって先生方や患者さんが喜んでいる様子でした。ディーラーが各社の機器を扱う一方、メーカーは自社製品に責任感を持って営業できる点にも憧れ、当社に移りました。今は部下の育成が主な仕事で、部下が日に日に成長する姿を見るのが何よりうれしいですね。

渡辺アメリカの大学で社会学を専攻していました。もともと医療業界には興味があり、卒業前に日本人留学生向けの就職活動イベント、ボストンキャリアフォーラムで医療機器企業数社の採用面接を受けたうちの一つがメドトロニックでした。面接担当者が現在の事業部長で、話を進めるうちに一緒に働いてみたくなり、入社を決めました。以来、AFSで営業をしています。新卒として入社後、メドトロニック全体の研修を1ヵ月、事業部ごとの研修4週間と、先輩に同行しながらのOJTを経験します。現在は一人で自立して営業しています。

女性の働きやすさを全社的に推進 海外勤務にチャレンジできるチャンスも

鈴木メドトロニックは7、8年前から女性の営業担当者を増やす施策を打ち出しています。また、女性社員の定着を推進する活動の1つとして、MWN(メドトロニックウィメンズネットワーク)という取り組みがあり、年1〜2回、全国の女性社員、ダイバーシティを推進する男性マネジャーや男性社員が一堂に集まる場を設けています。他部署の女性の悩みを知ったり、お互いの困った点を共有・解決できたり、2回参加して貴重な会議だとよく分かりました。

渡辺入社前から、将来いつか結婚や出産があっても仕事を続けたいと希望していて、採用面接でも事業部長から、女性が活躍できる場を作っていきたいと聞いたことが入社のきっかけにもなっています。会社全体に女性が働きやすい環境を作っていこうという雰囲気があるので、何らかのライフイベントで辞めなければならないかもしれないといった心配はしていないですね。

鈴木もう一つ、メドトロニックの特筆すべき文化として、その時々の職務をこなしながら社内キャリアパスを形成できることは、かなり大きいと思います。当社ではCDP(キャリアデベロップメントプラニング)という全事業部共通のフォーマットに沿って、年に1度は必ず、上司と部下でキャリアについて話し合います。その面談で、1年かけて何をするか、3年後、5年後はどうするかなどを決めて、期末にはできた/できていないの進捗を確認します。私の場合、国内でしかマネジメントをしたことがないので、グローバルでマネジメントをできるようにしたい。上司と話し合って長期スパンの目標として、それを目指しています。

渡辺現在の営業をずっとやっていきたい気持ちもある一方で、社内公募に応募して受かれば海外勤務ができる制度(タレントX)にも興味を持っています。そういう選択肢があるところはグローバル企業ならではの特徴かもしれません。アメリカ本社の開発担当者に会える機会でもある海外の学会などには、年に数回は参加しています。積極的に希望を出すと、実際にかなり行かせてもらえるので、一セールスでありながらチャレンジできる環境が整っていると感じます。またそのようなとき、直接英語でコミュニケーションを取れるので、大学4年間をアメリカで過ごした経験を多少は生かせていると思います。文献や製品に関する臨床的な試験結果などの最新情報は英語で入ってくるため、リーディングでも英語力は役立っています。

困ったら会社のサポートを利用して問題解決、スキルも伸ばせる

鈴木日本の医師の提案をメドトロニックジャパンとして集約し、全社規模の開発部門に伝えるケースもあれば、海外のプロダクトマーケティング担当者が日本の学会などに足を運んで、国内の先生方の意見をお聞きすることもあります。違う視点で言えば、日本での製品の売り方のノウハウをアジア圏の後発の国々に伝える仕事をしている者もいます。この後輩は30代半ばで、英語もまだそんなにできないのですが、海外にそうした活躍できる場が広がっているのを見ると、グローバル企業の強みが見られると思いますね。私自身はマネジメントスキルはあると自負していますから、先ほどの自分の目標のために必要なのは語学ですね。会社のサポートを利用して、無料で受けられるオンラインの英語学習コースを受講しています。社外の英語学校に通いたければ、会社が補助してくれる制度もあります。

渡辺私が利用した会社のサポートは、コーチング研修です。昨年からOJTで後輩の社員を同行して指導する立場にもなったのですが、トレーニーが中途採用の年上の男性がほとんどで、皆さんそれぞれプライドもある中で、私が言うべきことを言えなかったり、逆に言い過ぎてしまったり、最初は全然うまくいかなかったんです。これまでの仕事で一番困難を感じたのが、このトレーナーとしての振る舞いでした。外部の先生を招いて開催されるコーチング研修に参加してから、問題点が見つけられて、OJTのトレーナーとしてうまくいくようになってきて、助かりました。

鈴木私のいるサージカルイノベーション事業部は、女性の社員を多く採用するようになった先駆け的な事業部で、現在、事業部の20%以上が女性で、当社におけるダイバーシティの先駆けのような部なんですよ。ただ、私はずっと男性社会でやってきていて、女性の部下を持つのも初めてでした。一緒に仕事をする女性に、どう接したらよいか、どう教えたらよいか、なかなか男女の違いを理解できないこともあり、当初は育成に関してすごく悩みました。試行錯誤の結果、傾聴を大切にすることで、お互いの気持ちが通じるようになり、それからは男性の部下も女性の部下も同様に向き合っています。MWNでの外部講師による男女の脳の違いについての講義も役立ちました。講師に説明されると腹に落ちる。女性に対する接し方も変わる。女性と働く男性社員も参加して、考え方を改めて、働く環境の整備を男女ともに進めていくべきだと思いました。

フレキシブルな働き方でワークライフバランスも取りやすい

渡辺女性だから営業で損したということは、私もないですね。関係構築に苦労していた先生に、症例に関して「こうしたら良いかもしれない」と提案して、「さすが渡辺さんだね」と言われたときはとてもうれしかったですね。やはり先生たちに、「さすが」などと感謝されるときに一番やりがいを感じます。国内出張も少なくないですが、最終便で帰宅して夜遅くなれば、翌日はちょっとゆっくりめに起きるなど、時間の使い方の自由度は高いです。週2回の趣味の習い事にも通えていて、仕事が大変でプライベートが損なわれることはなく、両方とも充実しています。

鈴木仕事と私生活のバランスが重要だという認識は、メドトロニック全体に浸透していると思います。営業は直行直帰、自宅で仕事してもよいですし、オフィス勤務の社員はテレワーク制度をかなり活用しているようです。フレックスタイム制度もあって、かなり柔軟な働き方が可能です。採用については、医療業界や医療機器の販売にどれだけ熱意を持っているかを重視しています。学部や前職の分野はほとんど問いません。専門性は、社内のトレーニングと現場でしっかりと身につけられますので、今後、医療を通じて社会に貢献したいという気持ちがあれば、応募していただきたいと思います。

これがあるから頑張れる!

鈴木 孝一さん
サージカルイノベーション事業部
営業2部 部長

最多で4匹の猫と暮らしていました。癒し効果と、媚びない仕事術(?)も教わりました。猫たちがいるから、日々の仕事を頑張れます。

これがあるから頑張れる!

渡辺 里奈さん
AFS 事業部 営業部 関東ブロック
セールスレップ

昨年に1週間、留学時代に知り合い、現在ハワイに在住の親友に会いに行きました。その親友と観光した際の写真です。

日本メドトロニック株式会社
メドトロニックは1949年に米国で設立され、現在は世界150ヵ国以上においてビジネスを展開する医療業界におけるリーディングカンパニー。世界で年間7,000万人(2017年)を超える人々の痛みを和らげ、健康を回復し、生命を延ばすことに貢献している。メドトロニックのミッションに基づき、社員の多様性と一体感を向上し、エンゲージメントを強化する取り組みを全世界で行なっている。女性社員が互いに刺激し、成長し合う場を設け、妊娠中、育児休業中の社員を対象とした在宅勤務制度を整えるなど、社員がライフステージに応じた柔軟な働き方ができる環境づくりを推進、支援している。今後、さらに高齢化が進む日本において、メドトロニックの先端医療技術や製品を求める声が確実に増えていくと思われる。能力開発の機会、やりがいのある仕事を通じて、メドトロニックには新たな成長と幅広いキャリアの可能性が広がっている。
日本メドトロニック株式会社

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